小児科設立にあたっての経緯
月山病院は昭和40年に一般外科病院として、現在の院長、月山和男が開院した個人病院です。
2000年8月に月山啓と妻、聖子が小児科をはじめることとなりました。

月山啓が小児を選んだ理由は、難病があり5年間しか延命できないとして、人生でどの5年間をとるべきかを考えた時、私個人としては小児期の5年間がもっとも変化に富み、有意義であったのではないかと思ったからです。1年1年が本当に長く感じ、クリスマスが来るのが本当に楽しみであった、医者として、その年月をなんとかしてやあげたいと考えました。医者になってからは、いかに小児医療がしいたげられているかを目のあたりにして愕然としました。お金がないから、選挙の票がないから、とはよく言ったものですが、本当に目先のことばかりに目がいってしまって、教育や小児医療などに政治家および行政は見向きもしません。小児医療は老人や成人医療に比べ冷遇されていると言うのが小児科医の正直な感想です。

診察理念
少子高齢化と言われていますが、母親が心配なく子育てをできる環境にするためには一小児科医としてなにができるかと考え、曜日設定をおこないました。曜日に左右されない環境(日曜日に熱がでた子と月曜日にでた子で違いはない)にしたいという願いであり、公共病院の休診日をうめることが当院の使命と考えています。地域の子供達を地域全体で診療していこうという理念ですので、土曜日、日曜日に遠方より受診された方、かかりつけ医がおられる方など次回は近くで受診していただいて結構です。予防接種につきましても接種率の低下が指摘されており、曜日設定を土曜日、日曜日にも設定しました。子育ての環境を変えないと少子は改善しない、というのが私の結論です

今後の方向性、理想
現在の月山病院の環境は決して小児患者にとっては良いとは言えません。外科との混合という施設の問題、小児に特化した人員の不足など改善していかねばならないことは山のようにあります。

1 休診日をなくしたい  =人員が必要です
2 入院可能にしたい   =病棟の改造及び小児科人員が必要です
3 病児保育を開始したい =病棟の改造及び保育師が必要です
4 小児単独施設にして小児外科なども考慮したい=経済的な問題

小児にとっては小児単独施設が理想ですが、全国に私立の小児病院がいくつあるでしょうか、外科病院はいっぱいあるのに、おかしな話です。いかに小児単独病院が困難かということなのです。しかし、小児医療の理想にむけて一歩づつと前進していきたいと思っています。医療レベルをおとさず、自分の子が安心して診察、入院できる病院が最低ラインと考え、民間しかできない小児医療への貢献をしていきたい、休むことなく絶えず前進していきたい、と考えております

地域医療を改善していくのは、保護者の声と思っております、御要望がございましたら、どんどんおっしゃって下さい。