今後の感染症

新型インフルエンザ
新型インフルエンザ感染は日本中に広まり流行期にはいっていますが、一部地域では減少気味となっています。和歌山では患者数は横ばいですが乳幼児のかたが多くなってきています。
今後はどうなるの
基本的には国民のほとんどの方が感染すると考えられています。今後は患者数は減少していくものの、完全にはなくならず少しづつ流行が続きいていく可能性が高いと思われます。年齢の低いかたが多くなってきているため重症化する危険性が高くなっており、いまだ注意が必要です。
ワクチンについて
新型インフルエンザワクチンの接種が開始されています。十二月中旬現在ようやくワクチンの供給量が増加し
接種の機会が多くなってきました。感染患者数は少なくなってきましたが、いまだ注意が必要で、特に乳幼児はワクチン接種の必要性があります。(7月以降にインフルエンザに罹った方は必要ありません)接種しても罹患している方も多くおられますが 本来このワクチンの目的は重症化予防であり予想されていた範囲内と思われます。今後接種対象者は中学生や高校生、一歳未満のお子さんをお持ちの保護者の方に拡大される予定です。

季節性インフルエンザ
現時点(12月中旬現在)和歌山市では入院例などでより詳しい検査をおこなっていますが(サンプル調査)、季節性インフルエンザの発生は認めていません(よってA型イコール新型です)

吐き下し
現時点はどうなの
嘔吐下痢症(ウイルス性腸炎)は毎年冬期に流行しますが、今年も少しづつですが患者さんをみるようになってきました。嘔吐下痢を引き起こすウイルスとしてはロタウイルス、アデノウイルス、ノロウイルスなどがあります。 これらは便検査によって区別することはできるもののウイルスの種類によって治療方針が変わるわけではありません。(ノロウイルスの検査は保健適応ではなく3千円程度の自費となります)
治療は
特効薬はありません、家庭での食事療法が一番大切です。
1 吐いたら飲ませない
吐いても飲ませ、と言っていたのは昔、今はしばらく(2-3時間)は飲ませないようにしましょう。
2 吐き気が落ち着いてきたら水分(スポーツ飲料など)を少量づつ飲ませましょう。
3 6時間以上も嘔吐が続く場合や元気がなく顔色の悪い場合などは受診しましょう。
園や学校は
小児科医としては症状が落ち着けば可能なのですが、登園基準については園(園長先生)の方針によるところが大きく園にお問い合わせ下さい。便検査の陰性化をもって登園基準にしている園もありますが、これは少し厳しいのではないかと思います。

RSウイルス感染症(細気管支炎)
どんな病気ですか
小児特に1歳未満の子ども達にヒューヒュー、ゼーゼーという喘息のような呼吸音と発熱を引き起こし入院となることも多い感染症です。重症例(入院を考慮する場合)では鼻水で検査が可能です。
治療は
特効薬はありません。加湿と水分接種が大切です。吸入を繰り返すことも有効ですが、呼吸困難が強くなったり、水分摂取が不良であれば入院を考慮します。

水ぼうそうと流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
水ぼうそうは毎年この時期に多くなり、おたふくかぜは現在和歌山市で流行を認めています。

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