春にむけて
新型インフルエンザについて
現時点(2月初旬現在)はどうなの
新型インフルエンザ感染は現在小康状態で流行は小規模となっています。
今後はどうなるの
基本的にはほとんどの方が感染すると考えられています。今後は患者数は減少していくものの、完全にはなくならず小規模な流行が続きいていく可能性が高いと思われます。いまだ注意が必要です。
ワクチンについて
新型インフルエンザワクチンの対象者は現在は全年齢であり、予約いただければどなたでも接種は可能です。
現在のところワクチンはすべて国産であり、輸入ワクチンは成人を含め使用されておりません。7月以降にインフルエンザに罹った方は必要なく、1歳未満のお子さんには接種は可能なものの効果が限定的なためお勧めしておりません。接種した後、罹患している方も多くおられますが 本来このワクチンの目的は重症化予防であり予想されていた範囲内と思われます。
季節性インフルエンザ
和歌山市ではより詳しい検査を一定数おこなっています(サンプル調査)。その中で2月初旬現在、季節性A型インフルエンザは認めておりません。ですから医療機関でA型と指摘された場合はイコール新型です。しかし一部の地域でB型インフルエンザの発生を認めています。広がりをみせているわけではないため、過度の心配は不要ですが、周りの状況にはに注意してください。
RSウイルス感染症(細気管支炎)
どんな病気ですか
小児特に1歳未満の子ども達にヒューヒュー、ゼーゼーという喘息のような呼吸と発熱を引き起こし入院となることも多い感染症です。3歳以降も罹りますが、重症化しないことが多く、いわゆる風邪程度で治ります。
入院を考慮するような場合、鼻水を採取して検査することが可能です。
現時点はどうなの
乳幼児を中心に非常に流行しています。3歳未満の子どもが発熱しゼーゼーした呼吸をしている場合は考慮して下さい。
治療は
特効薬はありません。加湿と水分接種が大切です。吸入を繰り返すことも有効ですが、呼吸困難が強くなったり、水分摂取が不良であれば入院となります。
吐き下し
現時点はどうなの
嘔吐下痢症(ウイルス性腸炎)が流行してきました。嘔吐下痢を引き起こすウイルスとしてはロタウイルス、アデノウイルス、ノロウイルスなどがあります。 これらは便検査によって区別することはできるもののウイルスの種類によって治療方針が変わるわけではなく、特別な場合を除き検査はしていません。
治療は
特効薬はありません、家庭での食事療法が一番大切です。
1 吐いたら飲ませない
吐いても飲ませ、と言っていたのは昔、今はしばらく(2-3時間)は飲ませないようにしましょう。
2 吐き気が落ち着いてきたら水分(スポーツ飲料など)を少量づつ飲ませましょう。
3 6時間以上も嘔吐が続く場合や元気がなく顔色の悪い場合などは受診しましょう。
園や学校は
小児科医としては症状が落ち着けば可能なのですが、登園基準については園(園長先生)の方針によるところが大きく園にお問い合わせ下さい。便検査の陰性化をもって登園基準にしている園もありますが、これは少し厳しいのではないかと思います。
予防は
大人にも感染し家族全員が罹っている場合も多く、手洗いと消毒を励行してください。
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