インフルエンザについて
和歌山県でもインフルエンザによる学級閉鎖がみられるようになってきました。今年のインフルエンザの状況と対策について、従来の説明を加えてお話しいたします。 

現在(12月中旬現在)はどうなの
和歌山県下ではインフルエンザによる学級閉鎖が数カ所発生しています。和歌山市では中学生以上の方の発生があるものの学級閉鎖までには至っていません。
今年のインフルエンザの特徴は
今年度は昨年の新型インフルエンザの影響があり流行の予測が大変予想が難しい年です。昨年新型インフルエンザに罹らなかった方は依然新型インフルエンザへの注意が必要で、新型に罹った方は季節型(特に初期はA型香港)に対する注意が必要になります。ただ現在のところ、どの型が流行するのかは不明です。
診断は
周辺の流行状況に気をつけてください。学校や園で高熱でお休みになられるかたが多くみられる場合は注意
が必要で、そのうえ急激な発熱、関節痛、頭痛などを認めた場合は検査が必要です。なお外来で行われる検査
ではA型かB型かはわかりますが、新型か季節型かはわかりません。流行状況によってより詳しい検査をおこないますが、治療方針に違いはありません。発熱から半日程度は検査が陽性にでないことがあることは従来と同じです。
治療は
自然軽快もしますが、治癒まで5日程度かかります。発熱後48時間以内に治療薬を開始すれば症状を軽くすませることができます。お薬の危険性は研究がすすみ、ほとんどの年代(1歳以下や妊婦も含め)で危険性は
少ないと言われるようになりましたが、主治医に相談してください。
今年から選択できる薬が増え、以下のような薬があります。
 
タミフルという飲むお薬  (カプセルまたは粉1日2回、5日間)
 
リレンザという吸い込むお薬(1日2回、5日間)
 
イナビルという吸い込むお薬(1回のみ、5日間持続)
 
ラピアクタという注射のお薬(1回のみ、5日間持続)
家で気をつけることは
異常行動
:興奮、おびえ、うわごと、徘徊などは薬を内服していなくとも出現することがあります。特に十代
では飛び降りなどの重大な事故が報告されているので、インフルエンザと診断されれば2日間は目を離さないようにしましょう。また異常行動が長引く場合(1時間以上が目安)やけいれんをおこした場合は必ず受診するようにしましょう。
食  事:水分を十分にとるようにしましょう。
入  浴:疲れさせないように、サッパリさせるのはかまいません。
重症化 :発熱が続く場合は合併症の可能性もあるため3日に1回は受診させてください。顔色が悪い、嘔吐や下痢が続く、反応が悪いなどの進行する症状がある場合は早期に受診しましょう。
感染予防:家庭内で流行しないよう本人の手洗い、うがい、マスク(他人にうつさないよう)が重要です。ただし健康な方のマスク装着による予防効果は限定的(あまり効果がない)とされています。
学校、幼稚園、保育所は
熱が下がってから2日間は登校、登園できません。ただし学校や園の方針もあり、登校許可については学校・園で確認してください。
今後は
今年の流行状況の予測は大変難しいため、まわりの感染状況には特に気をつけてください。インフルエンザは1シーズン1回とは限らず型の異なるものに罹患することがあり、シーズン中は罹患した後も継続して注意が必要です。

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