Hibワクチンと肺炎球菌ワクチンについて
Hibワクチン(商品名アクトヒブ)、肺炎球菌ワクチン(商品名プレベナー)接種後に重大な事象(死亡事故)が5例発生したとして平成23年3月5日に厚生労働省より、この2つの予防接種について接種を控えてるよう通達がありました。それぞれの事案について3月8日に検討会が開かれましたが、死亡と予防接種の関連性は低いものの、結論(予防接種をされたから亡くなられたのか、予防接種せずとも亡くなられたのか)、はでず、個々の症例の更なる検討を加え再度会議が開かれることとなりました。このため現時点(3月17日現在)ではHibワクチンと肺炎球菌ワクチンについては接種をすることができません。なお、詳しい情報、亡くなられる経過につきましては厚生労働省のホームページに掲載されており、誰でも閲覧することができます。

接種したけれど大丈夫なの
予防接種後の副反応は接種後1週間以内がほとんどであり、今回の事案も接種後3日程度の報告です。接種していても1週間を経過していればまず問題ないとお考えいただいて結構です。

今後について
Hibワクチン、肺炎球菌ワクチンは大変重要なワクチンであり、先進国では推奨されているワクチンです。日本でもその重要性から開始されたものであり、いずれ再開されると思われます。ただ、その再開時期や手法につきましては現時点では未定です。

同時接種について
亡くなられた症例では数種のワクチンが同時接種されていたため同時接種が問題視されてもいますが、同時接種は欧米各国で日常的に行われている手技であり、日本人であっても海外では同時接種を受けています。現在この同時接種についても検討がおこなわれていますが、渡航等の場合につきましては、引き続き同時接種を継続しています。ただし不安に感じられる方は医師とご相談ください。

子宮頸癌ワクチン(商品名サーバリックスについて)
子宮頸癌ワクチンについては、和歌山市では4月から接種に補助がでる予定でしたが、先行して補助に踏み切った自治体での需要が急激に増えたため、ワクチンが大幅に足らなくなりました。このため、現在ワクチンが入手できず、全国的に新規の予約を停止している状態です。7月頃にはワクチンを確保できる見込みですが、確約はできないため予約は受け付けておりません。ご了承ください。なお既に初回の接種を受けられている患者様のワクチンにつきましては優先的にワクチンが供給されますので、接種された医療機関でご相談ください。

接種のスケジュールについて
三種混合ワクチンとHibワクチンや肺炎球菌ワクチンとの同時接種を考えられてきた保護者の方も多いかと思われますが、現時点でいつ再開されるのか不明であるため、他の予防接種(三種混合やポリオ)を先行して接種いただく方がよろしいかと存じます。

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