注意してほしい感染症
夏風邪について
現在和歌山市では夏風邪が流行しています。夏風邪とは夏に流行するウイルス感染症の総称で、手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱(咽頭結膜熱)などを含みます。
手足口病
手足口病に特効薬はないため水分接種などが良好であれば様子観察いただければいいのですが、水疱疹が強い
場合は、かゆみ止めやトビヒ予防のお薬を出す場合があります。通園通学は本人の状態が良好で施設長が認めれば可能ですが、プールについては皮膚の状態が落ち着くまでは避けたほうがいいでしょう。
ヘルパンギーナ
口の中に口内炎が多発する病気で、高熱が多くの場合見られます。手足口病の口だけのような症状です。特効薬はありませんが、口内炎が強い場合、飮水ができなくなり点滴での補液が必要なことがあります。症状が落ち着けば通園通学は可能です。
プール熱(咽頭結膜熱)
プールの時期に流行するのでこの名がついていますが、プールの水で感染するわけではありません。扁桃腺に白いものが付着し、目が赤くなります。原因はアデノウイルスで検査が可能です。特効薬はなく、高熱も4ー5日間続きますが合併症は少なく重症化することは稀です。症状が消失しても2日関は通園通学ができず、登校登園許可書が必要です。
熱中症について(熱射病・日射病)
どんな症状がでるの?
軽度の時
高温の環境のなかで激しい運動した後に、足の筋肉(時に腹筋)がピクピクします。
中程度の時(一般に日射病といわれているのはこの症状)
頭痛、めまい、嘔吐、多量の発汗、低血圧などを認めます。体温は四十度以下で意識状態(受け答え)に異常を認めないものの、ふらふらしてたり、ぼー としていたりします。
重度な時
四十一度以上の発熱を認め、汗は止まっていることが多く、意識障害(受け答えができない)を認めます。
けいれんをおこすこともあります。
処置は?
意識がしっかりしていれば衣服をぬがせ涼しい環境に移して、口から水分がとれるようであれば充分の水分を与えてあげて下さい。(できればナトリウムが含まれるスポーツ飲料などが好ましい)時間が経過しても改善しない場合や口から飲めないようであれば医療機関を受診して下さい。
次のようなことを守りましょう
1 帽子をかぶり、風通しのよい服装に。
乳幼児はおとなより熱を放散しにくいので厚着は禁物です。大人より一枚は薄着にしてあげて下さい。
2 水分補給と塩分補給を確実に。
高温下の運動の際には運動前に充分な水分を補給し、以後も水分とナトリウム(塩)を補充して下さい。飲料はナトリウム(塩)が入っているのでスポーツ飲料が便利です(塩分の多いものを選択してください)
RSウイルスについて
RSウイルスは本来冬に流行する感染症ですが、7月末現在、和歌山市でRSウイルス感染症の患者さんを散見するようになっています。まわりの流行に気をつけましょう。
症状は
5歳未満特に1歳未満の子どもに、発熱と痰のからんだ苦しそうな咳やヒューヒュー、ゼーゼーという呼吸音(喘鳴)を認めます。夜間に強くなり、寝れなくなることもしばしばです。診断は鼻汁を採取して診断します
治療は
特効薬はありませんが痰を出しやすくするため吸入や点滴をすることがあります。
症状が強い時は入院して治療することがあります。
前ページへ
|