インフルエンザについて
現在和歌山市で流行していますのでお話いたします。
現在(1月上旬現在)はどうなの
和歌山市では患者数が急増しています、いくつかの学校や園では学級閉鎖となっています。
今年のインフルエンザの特徴は
例年より早く、昨年度よりは約1ヵ月早い流行となりました。予防接種が終了していない方も多く、また冬休み前の多くのイベントがある時期も重なり流行が広がったものと思われます。現時点ではA型香港と呼ばれるものがほとんどを占めています。B型の発生も認められています。A型香港は成人を含む年長者で重化しやすいため注意が必要です。
診断は
急激な発熱、関節痛、頭痛を認めた場合は検査が必要です。ただし発熱から半日程度は検査が陽性にでにくいこと、半日を過ぎたからと言って必ずしも陽性にでるわけではないこと、症状が続く場合は何度かの検査が必要であること、をご承知ください。
治療は
型の違いによって治療方針に違いはありません。自然軽快もしますが、治癒まで5日程度かかります。
発熱後48時間以内に治療薬を開始すれば症状を軽くすませることができます。48時間以上経過している場合は医師と相談してください。
選択できる薬が増え、以下のような薬があります。
タミフルという 飲むお薬 (カプセルまたは粉 1日2回、5日間)
リレンザという 吸い込むお薬(1日2回、5日間)
イナビルという 吸い込むお薬(1日のみ1度に2回から4回吸入、5日間持続)
ラピアクタという注射のお薬 (1回のみ、5日間持続)
どの薬でも効果および副作用にに大きな差はありません。10歳未満では飲むお薬を、10歳以上では吸入するお薬を、飲むことが困難な場合は注射のお薬、をお勧めしますが、最終的にどの薬を使用するのかはご相談ください。
感染予防:家庭内で流行しないよう本人の手洗い、うがい、マスク(他人にうつさないよう)が重要です。
ただし健康な方のマスク装着による予防効果は限定的(あまり効果がない)とされています。
学校、幼稚園、保育所は
従来は熱が下がってから2日を経過すれば登校、登園が可能であったのですが、流行を抑えるため、解熱後2日かつ5日間は登園、登校ができなくなりました、すなわち最低限5日間は登園登校ができません。出席許可書は必要ないところがほとんどですが、学校や園の方針もあり、登校許可書の提出については学校・園で確認してください。
残りの予防接種は
今回は流行が早まったため、ワクチン接種が完了できていない方が多くみられます。ワクチン接種の途中でインフルエンザになってしまった場合、現在流行しているA型香港には今シーズンはかかりませんが、他の2009型やB型には罹る可能性があります。これらの型を予防するために予防接種を継続する場合があります。接種医によっても見解がことなることがありますので、接種医と相談ください。ただし、インフルエンザに罹った後でインフルエンザの予防接種をしたからと言って、副作用が強くなることはありません。
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