予防接種ってなあに?
毎年4月から5月にかけては感染症も少なくなり、予防接種には適した時期となります。
今回は予防接種の種類などについてお話します。
予防接種の種類について
予防接種には定期接種(推奨接種)と任意接種があります。
定期接種とは?
国の政策としておこなわれるもので市町村が責任をもって行い、接種料金を補助=無料のところが多い、するものです。母子手帳を貰った際に一緒に接種券がついてくる、または学校から接種券をもらってきます。これらの予防接種については強制ではありませんが日本国民として最低限必要である(国中に感染症が広がるのを予防するという意味でも)としているもので、よほどの 理由がないかぎり接種してください。BCG(結核に対するもの)、ポリオ、三種混合(百日咳、ジフテリア、破傷風)、麻疹、風疹、日本脳炎が含まれます。このうち和歌山市ではBCG、ポリオは保健所での集団接種となります。その他の接種については個別接種といって小児科や内科の診療所や病院にいって個人で接種しなければなりません。また現在のところ和歌山県では 居住地と同じ市町村の医療機関でしか接種はできません。(無料になりません)また定期接種では接種年齢の上限が決まっています、それ以上になると補助は受けれなくなりますので注意してください
任意接種とは?
水ぼうそう、おたふくやインフルエンザの予防接種など個人から感染を防ぐことを目的の接種となります、任意接種はすべて個別接種で自費となり各医療機関で異なりますが数千円かかります。
任意接種は受けた方がいいの?
よく聞かれるのですが、任意接種である以上は最終的には御家族で決定していただくしかありません。しかし判断材料としては次のようなことを参考にして下さい
1 予防接種すれば絶対かからないわけではないが軽く済むことが多い(合併症も少ない)
2 学校や幼稚園を休まなくてよい(休んでも短期間で済むことが多い)
3 家族や他の人に感染させることが少ない
4 欧米では水ぼうそうやおたふくも半強制である(数回するところもある)
5 接種しても一生効果が続くわけではなく追加接種が必要なことや感染することがある
(このことが問題)
ワクチンの種類は?
生ワクチンと不活化ワクチンがありますが、保護者の方には次に接種出来る間隔が異なる程度の違いです。
生ワクチンであれば接種後4週間で次の接種が可能となり、不活化ワクチンでは接種後1週間で次の接種が可能となります。ただし同一の接種の場合(三種混合の1回目と2回目のような場合)は個別に間隔が決められています。
海外留学(赴任、旅行)と予防接種
予防接種はどこの国でも国の重要な保健政策となっています。(感染症が流行したら大変だからで我々日本人が思っている以上に重要な政策です)ですから各国とも独自の予防接種の基準を持っています。各国の予防接種については次のホームページが詳しいので参照下さい。
海外出産・子育てインフォ
http://www.mcfh.net
一般的には先進国の方が予防接種の種類も回数も多くなり、接種についても半強制となります。日本ではなじみのない肺炎球菌やインフルエンザ桿菌(冬に流行するインフルエンザとは別のもの)に対するワクチンも多くの国で導入されており、おたふくや水ぼうそうに対しても接種が当たり前となっています。
海外赴任や留学するのだけれど?
欧米では?
実際流行しているわけではないのですが集団感染予防という観点から予防 接種には厳しく規定の予防接種を行った証明書がないと入学できない場合がほとんどです。日本の定期接種だけでは不足のことも多く、また曖昧には済ましてはくれません。現在アメリカが最も厳しくまた州によって要求が違ったりしますが、多くの追加予防接種が必要になります
アジアでは?
A型肝炎、B型肝炎や狂犬病、破傷風など実際に流行している病気に対する 予防接種が必要になります。国から要求されるわけではありませんが、実際罹ってしまう場合も多いため必ず接種していきましょう。現在のところ日本の定期予防接種だけでは世界中のどの地域にしろ赴任や留学される場合には不足していると思って下さい。
当院では一般的な予防接種だけでなく日本国内で接種可能な海外用の予防接種も行っています。すぐには接種が終了できない予防接種もあるので、赴任や留学が決まればできるかぎり早期に御相談下さい。
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