今年のインフルエンザ
インフルエンザ感染症がみられるようになってきました。
今年のインフルエンザの状況についてお話させていただきます。
流行状況について
十二月上旬現在、インフルエンザと診断されているかたがみられるようになっています。例年に比べ一ヵ月以上、去年に比べれば二ヵ月以上早い感染状況と思われます。現時点ではすべてA型が検出されているようです。騒がれているような新型インフルエンザ(鳥インフルエンザ)ではありません。
診断は?
診断キットはあるもののすべての発熱の方に検査をするわけではなく、感染状況(学校、幼稚園および保育所などの感染状況)を前提に、症状の強さを考慮して診断キットを使用し確定診断を行うこととなります。判断が困難なときには念のため検査をすることがあります。
現在のところ以前のように診断キットが不足することはないようです。
お薬は?
タミフルというインフルエンザ用のお薬が主体となります。このお薬の副作用が報道されています。内服した後に異常行動などにより死亡した方が日本やアメリカから十数人報告されているというものです。しかしタミフルを内服したから死亡したのか、内服していなかったら死亡せずにいたかはわからないというのが結論のようです。日本では1500万人以上の方がタミフルを内服しており、万が一、すべてタミフルのために死亡したと仮定しても百万人に一人の確率となります。一方脳炎の発生率は一万人から十万人に一人といわれています。現状ではタミフルを服用するほうが服用しない場合よりも死亡する確率は大幅に低いという判断であろうと思います。また一歳未満の乳児につきましても過去に混乱はあったものの現時点ではタミフルを服用するメリットが大きいといわれており、保護者の方の納得がいただければ投与を行っていく予定です。現時点ではお薬が不足することはない模様です(流行の規模によるので断定はできません)
注意することは?
インフルエンザの予防接種は接種してからすぐ効果があるのではなく、2週間程度経過してから効果があるとされています。接種が終了していない方は早急に接種するようにしましょう。
そのうえで感染情報に注意して下さい。学校、幼稚園、保育所など(保護者なら会社)にインフルエンザの患者さんがいないかどうか絶えず確認するようにして下さい。また地域的な情報もインターネットなどを通じて確認しておきましょう。(すべて当院のホームページからリンク可能です)
http://influenza.elan.ne.jp(日本全国のインフルエンザ情報)
http://www12.ocn.ne.jp/~kansen (和歌山市のインフルエンザ情報)
http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/031801/kishukko(和歌山県のインフルエンザ情報)
http://www.iph.pref.osaka.jp/infection(大阪府のインフルエンザ情報)
流行が確認されている地域で突然の高熱がでた場合は検査を受けたほうがよいでしょう。
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