予防接種あれこれ(最近の話題について)
今年から従来の予防接種について変更になっています、またインフルエンザワクチンのお話をする時期にもなりましたので今回は予防接種のお話をさせていただきます。
MRワクチンってなに?
今年(2006年)4月からMRワクチンが接種可能になりました。MRワクチンとは麻疹(はしか)と風疹のワクチンが混合されているものです。いままで麻疹と風疹で別々に接種していたものが1回の接種で済むようになりました。新しいワクチンですので不安もあるかと思いますが特別な副反応は報告されていません。
(希望されれば単独ワクチンでの接種も可能となっています)
MRワクチンのスケジュールはどうなっているの?
今年(2006年)の6月からスケジュールが変更になっています。1歳以上2歳未満(4月までは麻疹風疹ともに7歳6ヵ月まで可能であった)に1回、就学時前(来年小学校の児)に1回、合計2回のMRワクチンを接種することになりました。これは成人になった際に1回接種ではワクチンの効果がなくなる可能性がでてきたからで就学前分についても他の予防接種と同様全員の接種が基本です。問診票は医療機関にあります。
日本脳炎の予防接種はどうなったの?
日本脳炎の予防接種は昨年、重い副反応がみられたということで基本的には接種が延期されています。(東南アジアなど流行国へ行く場合はご相談ください)今年から新たなワクチンで再開される予定でしたがワクチンの開発が遅れており本年度中には再開されないようです。1回しか接種していないなど不安もあるかと存じますが、国としての方針が決定するまで今しばらくお待ち下さい。
インフルエンザの予防接種って有効なの?
インフルエンザの予防接種は有効なのか、とよく聞かれます。ワクチンを接種しているにもかかわらずインフルエンザにかかる人が多いからで、小児科医の間でも議論のあるところですが、現時点での一応の結論としては重症化は少なくなる可能性が高いということです。つまりワクチンを接種しても罹る人は罹りますが脳症など死にいたる合併症は少なくなります。また社会全体の流行を抑えインフルエンザで死亡する人数(成人を含め)が少なくなります。脳症の発症に対しては薬では間に合わないため予防接種は唯一できることなのです。
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