新型インフルエンザについて
新型のインフルエンザが出現してきました、幸い強毒性ではないものの感染力が強いため注意が必要です。
日々状況が変化し、病気に対する知識も更新されてきているため現時点(5月中旬現在)で正しいとされていることや、状況についてお話します。ただ、日々更新されていくことであり、後日間違った知識であるとされるものもあるかもしれませんがご了承のうえお読み下さい。

どんなウイルスなの
豚と鳥と人間との間で感染を繰り返すうち人間に対し感染する力が強くなった、インフルエンザウイルスです。ウイルス自体の強さは現在のところ弱毒性といって、季節性のインフルエンザと同程度とみられています。ただし一般の季節性インフルエンザウイルスのように毎年流行し、またワクチンを接種することによって防御力が強くなっている場合と違い、人間の防御力は弱いため、感染する人数は季節性より格段に多くなります。

どんなことが問題なの
現時点ではウイルス自体を恐れる必要は少ないようです、つまり感染しても病気としては季節性のインフルエンザと同様の治療によって、同様に治っていくようです。しかしながら感染力が強い(うつりやすい)ということについては注意が必要です。つまり一気に感染が広がっていく可能性があります。季節性のインフルエンザではクラスの数人づつが学校を休むことが多いのですが、新型インフルエンザではクラス全員が一気に罹ってしまう、ということもおこりうるということです。社会生活では地域住民全員が一気に罹患してしまうと、たとえ1週間でも全く社会機能が麻痺してしまうことになります。医療機関の外来もパンクということになりかねません。(現実に神戸や大阪の発熱外来はパンクしています)

診断はどうするの
季節性のインフルエンザと同様に鼻汁を採取して迅速診断をおこないます。A型が検出されれば更に詳しい検査をおこなうことになります。

実際はどうするの
発熱があり、インフルエンザかな、と思われる症状(せき、のどの痛み、鼻水、頭痛、筋肉痛など)があった場合は直接来院せず、まず左記の発熱相談にお電話下さい。
 和歌山市発熱相談センター 
   電話  073-433-2280  24時間対応
   メール w-inf-soudan@city.wakayama.lg.jp
 和歌山県庁難病・感染症対策課(和歌山市外)
   電話  073-441-2643  24時間対応
   FAX 073-428-2325  24時間対応 
発熱相談にてインフルエンザ感染の可能性があると判断された場合は発熱外来を受診することとなり、可能性が少ないと判断された場合は一般医療機関受診を指示されます。発熱外来では診察により、必要であれば迅速診断が行われます。A型インフルエンザでない場合は一般医療機関の受診を指示されることになります。

一度陰性なら大丈夫なの
迅速検査が陰性だからといって100%インフルエンザではないとは言い切れません。季節性のインフルエンザでもそうであるように時間をおいて数度の検査によって初めて診断されることもあります。発熱が続く場合は人込みを避け自宅で静養するようにしましょう。

治療は
現在のところタミフルやリレンザといった季節性インフルエンザの薬が新型にも有効とされています。

いつまで気をつけるの
新型というかぎり、今後どうなっていくかは予想できませんが、このまま和歌山で流行しないということはないと思って下さい。今年の冬まで流行することは確実ですが、流行するにしても、他府県での対処法を参考にするために(他府県の方すいません)、できるだけ流行を遅らすことが重要です。

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