新型インフルエンザ 2
新型インフルエンザの感染は7月にはいり世界的にも日本でも、そして和歌山でも徐々に広がってきました。
今の状況と今後について現時点でわかっていることについてお書きします。

現時点(7月中旬現在)はどうなの?
世界では
世界では感染者数の増加に歯止めがかからず患者数は判明しているだけでも十万人以上に達しています。死者数も400人以上となり、季節性のインフルエンザより、流行の広がる速度は非常に早いようです。特に今が冬である南半球での感染は急激に拡大しています。
日本では
日本でも報道では落ち着いているように見えるものの7月にはいり急激に感染が広がっています。7月22日現在4千人以上の感染者数を認めており、1日に100人以上増加しています。幸い死亡された方はおられないものの脳症の発生が報告されています。大阪では800人以上、京都でも160人以上の患者数を認めており近畿圏に急速に広がっているのが現状です。
世界や日本の患者数などの最新の情報は左記のアドレスにて入手下さい。
  
http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html

和歌山では
和歌山県では当初は渡航者や大阪府内の学校に通う学生からの発症を認めていたのですが、現在は県内の大学、高校でも感染の拡大を認めています。ただし小学校以下の方につきましては感染者はいまだ認めておりませんん。学校での流行や感染地域の滞在歴などがあり、発熱などインフルエンザかな、と思われる症状があった場合は直接来院せず、まず左記の発熱相談にお電話下さい。
 
  和歌山市発熱相談センター 
    電話   073-433-2280 午前8時30分から午後17時15分(平日)
    メール  w-inf-soudan@city.wakayama.lg.jp

  和歌山県庁難病・感染症対策課
    電話   073-441-2643 24時間対応
    FAX  073-428-2325 24時間対応 

今後はどうなるの?
新型インフルエンザは今が冬である南半球(オーストラリアやチリなど)では非常に流行しています。この事実からも日本では秋から冬にかけて流行することはほぼ確実であると言われています。また患者数増加行のスピードが大変早くなっているため、秋になる前に流行する可能性や変異をおこし毒性が変わったり、耐性をもつ場合もあるとされています。
ワクチンはどうなるの?
テレビや新聞でいろいろな報道がされていますが、新型インフルエンザ用ワクチンが製造されることは決定しているものの、どれくらいの数のワクチンが、いつごろ製造できるのか、どんな副反応がでるのか、など不確定な部分は多いようです。
診断はどうするの?
現在和歌山県内では医療機関で季節性インフルエンザと同様の検査を行い、A型と判断した場合には保健所がより正確な検査を行い新型かどうかを判定しています。ただし患者数が多くなった場合は保健所が行う検査は省かれていく可能性があります。
治療はどうなっているの?
現在のところ日本国内で重症化した人はいないようですが、十分に注意が必要です。
脳症を引き起こした児を含めタミフルやリレンザが使用され軽快しています。

前ページへ